カブセパイン(コの字型の枠),ピン針,発泡スチロール丸棒・ブロック,台所用アルミテープ,プラ板,銅線,両面テープ,塩ビ管,ティッシュ
・静電気モーターを回す。
・静電気モーターに,帯電させた塩ビ管などを近づける。
・静電気モーターが勢いよく回る。
静電気で回るモーターとして,フランクリンモーターを作ろう がよく知られています。雷の正体を解明したフランクリンが作ったといわれているものです。アルミテープの短冊を貼りつけたスチロールコップが,静電気の力でクルクル回ります。これを小型化した静電気モーターを作ってみましょう。
カブセパインを電動糸鋸で8㎜幅にカットします。ドリルで上下に1.5㎜の穴をあけます。2.5×4.5㎝ほどのプラスチック板に,両面テープで固定します。下の穴が両面テープでふさがれていると回転しないので気をつけてください。それを3.5×7.5×2㎝ぐらいの発泡スチロールブロックに,両面テープで固定します。
回転子は,直径1㎝の発泡スチロール棒を8㎜ほどにカットして作ります。3㎝幅に切った台所用アルミテープ6枚を,回転子の側面に等間隔に貼りつけます。カブセパインの間に入れた回転子の中心にピン針を突き刺し,接着剤で固定します。指で回して,スムーズに回転することを確認しておきます。
5㎝の銅線を動画のように曲げ,アルミテープでプラ板および発泡スチロールブロックに固定します。先端と回転子との間が1㎜ぐらいになるように調節します。回転子をカラフルに色づけると,かわいさが増すでしょう。
塩ビ管やストローをティッシュでこすると,負の電荷が発生します。負に帯電した塩ビ管を片方の銅線に近づけます。接触させてもいいでしょう。まず,負の電荷が銅線の先端にも伝わり,回転子のアルミテープが引き寄せられます。次に,近づいてきたアルミテープに,負の電荷が放電によって移動します。すると,銅線も回転子のアルミテープも同じ負の電荷を帯びることになり,反発力で回転子が回り始めます。これが繰り返されることによって加速され,回転子は勢いよく回り続けます。
ここで大切なポイントがあります。回転子を回し続けるためには,反対側の銅線から負の電荷を逃がさなくてはなりません。逃がさないと,負の電荷を持ったまま一周してきた時点で反発し合うことになり,回転が止まってしまうからです。そのため,指先で触れてアースする必要があります。そうすると,負の電荷が移動し続ける回路ができあがり,回転子を回し続けることができます。
静電気というと,パチパチと放電したり物を引きつけたりするという印象が強いかもしれません。しかし,静電気モーターによって,物を動かすエネルギーを持っていることを改めて示すことができるでしょう。
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